Howell-Bunger (fixed cone dispersion) valve
ハウエルバンガーバルブ開放時の外観イメージ
判り易くする為着色してあります。
固定コーン(フィクスドコーン)水流分散型バルブです。
バルブの開閉はコーンの外側の筒(スリーブ)を移動することによって行い、コーン(円錐)の部分により水流を分散します。
コーンの周囲が開放されていることにより水流が拡散するため水勢が急速に衰えます。
河川維持水などの小流量放流用としてダムの放流管等に広く用いられており、黒部ダムの観光放流もこのバルブから行われています。
ハウエルバンガーバルブ分解図その1
判り易くする為着色してあります。
ハウエルバンガーバルブは大きく2つに分けられます。
右側の可動スリーブ(シアン色の部分)は開放状態です。
ハウエルバンガーバルブ分解図その2
判り易くする為着色してあります。
左側の分解図です。
実物のハウエルバンガーバルブとは若干異なる部分もあります。
(用語が不正確な部分もあるかもしれませんがご了承ください)
ハウエルバンガーバルブ分解図その3
判り易くする為着色してあります。
右側の分解図です。
実物のハウエルバンガーバルブとは若干異なる部分もあります。
(用語が不正確な部分もあるかもしれませんがご了承ください)
キャビテーション:圧力の掛かった水が急に放圧された時に真空や水蒸気の泡が発生、それが潰れる事により衝撃波を引き起こす現象で機器の磨耗の原因となります。
ハウエルバンガーバルブ動作イメージ
判り易くする為着色してあります。
駆動部分は省略して描いています。
動作イメージはこのようになります。
C.H.ハウエル[C.H.Howell]氏及びH.P.バンガー[H.P.Bunger]氏(両氏ともドイツの方のようです)によって1935年に設計されました。
米国モーガンスミス[S. Morgan Smith]社が特許を取得、その後、アリスチャーマース[Allis Chalmers]社 、アリスチャーマース社を吸収したロドニーハント[Rodney Hunt]社へと受け継がれているそうです。
[Howell-Bunger]の商標もロドニーハント社が所有しています。
米国ニューメキシコ州カルナの「エル・バド」ダムに48インチ径(1219mm)の物が2基設置されたのが世界初のようです。