水力発電の仕組み - 導水エリア
無圧導水路による導水
無圧導水路によって導水する方法です。
直接取水、堰や小規模なダムからの取水で途中の勾配が緩い場合に使用されます。
判りやすくするために着色しています。
- 1:導水路[raceway][waterway][canal][channel]
- 取水堰よりの水を導水します。
開渠(かいきょ:上部の開放された水路)、暗渠(あんきょ:上部も囲われた水路[conduit])、蓋渠(がいきょ:蓋で覆われた水路)又は
無圧導水トンネル(トンネル内部が水で満たされず圧力の掛からないトンネル)が用いられます。
- 2:ヘッドタンク(上部水槽)[head tank]、調整池(貯水池と特に区分せずに[reservoir])
- 流量の変化を吸収します。設けられない場合もあります。
ヘッドタンクと水圧鉄管の接続部にはスクリーンが設けられ水車への異物の流入を防ぎます。
また、メンテナンス等のために制水門が設けられます。
ヘッドタンクは数秒〜数十秒程度を賄える水を溜められる規模ですが、
それ以上賄える規模の貯水設備を設け調整池とする場合もあります。
(調整池は導水路途中に設けられる場合もあります)
- 3:水圧鉄管(水圧管路)[penstock]
- 落差による圧力を受け止めつつ水車へと水を送ります。
上部は径が太く板厚は薄く、下部に行くほど径が細く板厚は厚くなります。
- 4:分岐管[branch]
- 水車が複数設けられている場合、水圧鉄管を複数条敷設するよりも
1条敷設し水車近くで分岐した方が効率が良いため使用されます。
- 5:余水吐[overflow]
- 負荷の急変動や故障等で流量の急変動、急停止が発生した場合に水が溢れ出る事があり、
その水を河川へと流す設備(余水吐)が設けられることもあります。
圧力導水路による導水
圧力導水路(トンネル)による導水方法です。
大規模なダムからの取水(取水時点で水圧が掛かっているため)、
直接取水、堰や小規模なダムからの取水で勾配が急な場合に使用されます。
判りやすくするために着色しています。
- 1:圧力導水トンネル[pressure tunnel]
- トンネル内部は水で満たされ、圧力が掛かった状態で導水します。
- 3:水圧鉄管(水圧管路)[penstock]
- 落差による圧力を受け止めつつ水車へと水を送ります。
上部は径が太く板厚は薄く、下部に行くほど径が細く板厚は厚くなります。
水圧鉄管上部に鉄管弁が設けられる事も有ります。
- 4:分岐管[branch]
- 水車が複数設けられている場合、水圧鉄管を複数条敷設するよりも
1条敷設し水車近くで分岐した方が効率が良いため使用されます。
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