propeller waterwheel
Kaplan waterwheel
プロペラ水車は水車の水を受ける部分(水車翼、水車羽根)が固定ですが、
カプラン水車は水車翼(羽根)が可動式となっており流量(出力)に応じて角度(翼角)を変化させることによりプロペラ水車よりも効率良く運転が出来ます。
プロペラ水車、カプラン水車と発電機を同じケーシングに入れ流路中に全体を沈めて使う円筒プロペラ(カプラン)水車、
円筒プロペラ(カプラン)水車の中でも全体がずんぐりとしたバルブ[bulb](球根型)水車、
S型の管路にプロペラ(カプラン)水車ランナーのみ設け、発電機は管路外に設けるS型チューブラー水車などがあります。
また、軸流水車(軸と平行に水が流れる水車)の総称としてチューブラー[tubular](管状)水車と呼ばれる事もあります。
立軸カプラン水車、発電機(外部電源励磁)、水車翼(羽根)駆動部の透過模式図です。
本図は外部電源励磁として描いているため励磁機はありません。
判り易くするため適宜着色しています。
カプラン水車と発電機、水車翼(羽根)駆動部の上図は外観、下図は透過して見た所です。
ガイドベーン駆動部周辺は省略しています。
ガイドベーン、水車ケーシング、吸出管についてはフランシス水車のページをご覧ください。
立軸カプラン水車ケーシング、軸部分の模式図です。
判り易くするため適宜着色しています。
発電機及び水車翼(羽根)駆動部を取り除いた図です。
図中赤色の水車軸[shaft]は発電機の回転子[rotor]へと接続されています。
図中青色の変節棒[push-pull rod]は水車翼(羽根)駆動部へと接続され、水車軸とは別に上下に動かすことが出来ます。
変節棒を上下に動かすことにより水車翼(羽根)の角度(翼角)を変化させます。
大型機では油圧で動かす物もあるようです。
カプラン水車ランナーの模式図です。
水車翼(羽根)はハイスキューカプラン翼(羽根)です。
判り易くするため適宜着色しています。
プロペラボス[propeller boss]は水車翼(羽根)が取り付けられる部分です。
プロペラキャップ[propeller cap]は水車翼(羽根)を通り過ぎた後の水流を整え、効率を上げます。
変節棒を上下に動かすことにより水車翼(羽根)の角度(翼角)を変化させます。
立軸カプラン水車翼及びガイドベーンの動作模式図です。
ケーシングの蝸牛部分、吸出管を取り除き透過して描いた図です。
ガイドベーン開度と水車翼角の関係は正確ではありません。
変節棒の上下と水車翼の動きは実際とは逆の場合があります。
判り易くするため適宜着色しています。
水量が少ない(ガイドベーンの開度が小さい)状態だと水量に対し水車翼間が広過ぎて効率が低下するため
水車翼(羽根)の角度(翼角)を小さく(ピッチを小さく)して効率良く運転を行う事が出来ます。
フランスの海軍技術者、ジャン・ビクトル・ポンスレー[Jean Victor Poncelet]氏(1788−07−01生、1867−12−22没)によって1824年にプロペラ水車が考えられました。
当時85パーセントの変換効率があったようです。
スクリュー(プロペラ)の形状自体もこの時代に船の推進装置として初めて考案されたようですが、
螺旋形状を用いて推進力を生み出す方法は、西暦1400年代、かのレオナルド・ダ・ヴィンチによりヘリコプターの原型として考案された物が世界初とされています。
更に遡る事4〜5千年、古代エジプト文明期には既に、螺旋状の羽根車を用いて水を汲み上げる、ポンプ羽根車の先祖とも言うべき装置が用いられていた様です。
また、プロペラ翼の角度を可変式にしてより効率を高めたカプラン水車が
オーストリアの技術者、ビクトル・カプラン[Viktor Kaplan]氏(1876−11−27生、1934−8−23没)によって1913年に考えられました。