中部電力株式会社 岩津発電所
所在地:愛知県岡崎市日影町
交通:愛知環状鉄道 三河豊田駅より約11km
特記事項
中部電力様最古の水力発電所です。
発電所諸元
- 歴史(途中は抜けている可能性が有ります。?は未確認)
- 所有:岡崎電燈株式会社[運開]−不明−中部電力株式会社[現在]
- 明治30(1897)年7月 :運用開始
- 大正15(1926)年 :落雷により焼失
- 昭和 2(1927)年3月 :運用再開
- 昭和26(1951)年5月1日:電気事業再編成令により所有者変更(中部電力)
- 平成20(2008)年2月 :設備改修
- 発電の区分
- 種別:一般水力
- 発電形式(落差を得る方法):水路式
- 発電方式(水の利用方法):流込み式
- 出力
- 認可最大出力:140kW
- 明治30(1897)年 7月: 50kW
- 明治33(1900)年12月:102kW
- 昭和 2(1927)年 3月:130kW
- 平成20(2008)年 2月?:140kW
- 常時出力:130kW
- 年間総発電量:1139MWH(113万9千キロワット時、改修前)
- 水量
- 最大使用水量:0.37立方メートル毎秒
- 落差
- 有効落差:51.73m(以前は53.94m)
- 設備
- 水車:横軸フランシス水車 出力224kW×1台
- 発電機:横軸三相交流同期発電機×1台
- 回転数900rpm(改修前、恐らく現在も同じ)
- 導水路:総延長1355.2m(1335m、案内板)、主要導水路 幅0.85〜1.02m×高0.99〜1.76m、延長1177.6m
- 上部水槽:縦11.04m×横4.42m×高3.36m
- 水圧鉄管:内径763〜391mm、板厚6〜7.9mm、延長96.70m(以前は94.340m)×1条
- 入口弁:スルースバルブ
- 放水路:幅1.53m×高1.71〜2.22m、総延長6.4m
- 標高
- 取水位標高:169.84m
- 放水位標高:112.88m
- 面積
- 流域面積:31.2平方キロメートル
- 河川
- 取水:郡界川
- 放水:郡界川
案内板、記念碑等
現地の「岩津水力発電所百周年記念碑」より
明治30(1897)年、電気事業は産業の発展・国家経済に有益であり、それには水力電気が有望であるとして、
岡崎電燈の杉浦銀蔵・田中功平・近藤重三郎の三氏らにより建設されたのが岩津発電所である。
郡界川の豊富な流量と、二畳ヶ滝の落差を利用した出力50キロワットの発電所で、
岡崎方面1300戸に初めて電灯をともした。
その後、明治33(1900)年12月102キロワットに増設され、
岡崎電燈の中心的発電所として活躍したが、大正15(1926)年落雷による火災で焼失し、
昭和2(1927)年3月130キロワットの発電所として再建されて現在に至っている。
現在当社の発電所総出力は、水力・火力・原子力併せて3000万キロワットを超えている。
岩津水力発電所は小出力ではあるが、その一翼を担う歴史的かつ貴重な発電所である。
明治・大正・昭和・平成の四代を生き抜き、中部電力で現存する最古でしかも最小の水力発電所であることから、
ここに運転開始百年を記念し、太田宏次社長が賦された漢詩ならびに書を詩碑として建立したものである。
平成9年10月吉日 中部電力株式会社
岡崎支店長 武藤昭世
(記念碑の表記は縦書きで漢数字ですが、横書きで見やすくするため算用数字に変更及び西暦を併記しました)
フォトギャラリー

発電所建屋と水圧鉄管
記念碑は画像左外の屋外変電設備との間にあります。

屋外変電設備
単相トランス×3台のオープンサイト変電所です。

取水堰と取水口
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2019-02-09所有者情報詳細追加
2008-09-24発電所諸元詳細追加整理
2004-01-03初掲載
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