中部電力株式会社 奥矢作第一発電所
中部電力株式会社 奥矢作第二発電所
奥矢作第一発電所
所在地:愛知県豊田市黒田町
交通:明智鉄道 明智駅より約24km
奥矢作第二発電所
所在地:愛知県豊田市牛地町
交通:明智鉄道 明智駅より約19km
特記事項
2箇所の揚水式発電所がカスケード(縦続)接続されています。
中間池を介していますが基本的に2箇所の発電所は連係して運転されます。
奥矢作第一発電所諸元
- 歴史
- 所有:中部電力株式会社[運開]−中部電力株式会社[現在]
- 昭和55(1980)年9月:1号機運用開始
- 昭和56(1981)年2月:2、3号機運用開始
- 発電の区分
- 種別:揚水式水力
- 発電形式(落差を得る方法):ダム水路式
- 発電方式(水の利用方法):純揚水式
- 揚水運転周期:日周期又は週周期(推定)
- 出力
- 認可最大出力:320000kW?(出力増加前315000kW)
- 常時出力: kW
- 水量
- 最大使用水量:234.00立方メートル毎秒
- 落差
- 有効落差:161.30m
- 設備
- 水車:立軸単輪単流渦巻フランシスポンプ水車×3台 総出力347400kW
- 発電機:立軸三相交流同期発電発電機×3台
- 導水路:総延長1032.6m、主要導水路 圧力トンネル 口径7.30m、延長1032.6m
- 調圧水槽:単動式サージタンク(サージタンク分離型) 口径18m×全高105.000m
- サージシャフト延長31.700m(全高の内)
- 水圧鉄管:内径6500mm、板厚24〜65mm、延長540.33m×1条
- 分岐管:改良エッシャーウィス型分岐(ト形+Y形)
- 条管:3条
- 入口弁:バタフライバルブ
- 放水路調圧水槽:差動式サージタンク?
- 放水路:圧力トンネル 口径6.80m、総延長364.3m
- 標高
- 取水位標高:867.00m
- 放水位標高:693.50m
- 面積
- 流域面積:7.7平方キロメートル(上部貯水池)
- 河川
- 発電時取水(上部貯水池):黒田川[黒田ダム]
- 発電時放水(中間調整池):富永調整池[富永ダム]
- 揚水時取水(中間調整池):富永調整池[富永ダム]
- 揚水時放水(上部貯水池):黒田川[黒田ダム]
本データは一般社団法人 電力土木技術協会様の許可を頂いて水力発電所データベースより転載しております。(一部は現地案内板、銘板及び事業者様パンフレット等の資料より)
奥矢作第二発電所諸元
- 歴史
- 所有:中部電力株式会社[運開]−中部電力株式会社[現在]
- 昭和55(1980)年9月:1号機運用開始
- 昭和56(1981)年2月:2、3号機運用開始
- 発電の区分
- 種別:揚水式水力
- 発電形式(落差を得る方法):ダム水路式
- 発電方式(水の利用方法):純揚水式
- 揚水運転周期:日周期又は週周期(推定)
- 出力
- 認可最大出力:780000kW
- 常時出力: kW
- 水量
- 最大使用水量:234.00立方メートル毎秒
- 落差
- 有効落差:404.40m
- 設備
- 水車:立軸単輪単流渦巻フランシスポンプ水車×3台 総出力801000kW
- 発電機:立軸三相交流同期発電発電機×3台
- 導水路:総延長2268.6m、主要導水路 圧力トンネル 口径7.30m、延長2268.6m
- 調圧水槽:単動式サージタンク(サージタンク分離型) 全高110.500m
- サージシャフト延長28.500m(全高の内)
- 水圧鉄管:内径8000〜5500mm、板厚22〜91mm、延長710.28m×1条
- 分岐管:三叉球(シェル)分岐
- 条管:3条
- 入口弁:ロータリーバルブ
- 放水路調圧水槽:差動式サージタンク? 高94.704m
- 放水路:圧力トンネル 口径7.30m、総延長843.1m
- 標高
- 取水位標高:693.50m
- 放水位標高:272.10m
- 面積
- 流域面積:8.1平方キロメートル(上部貯水池+中間調整池)
- 河川
- 発電時取水(中間調整池):富永調整池[富永ダム]
- 発電時放水(下部貯水池):矢作川[矢作第一ダム]
- 揚水時取水(下部貯水池):矢作川[矢作第一ダム]
- 揚水時放水(中間調整池):富永調整池[富永ダム]
本データは一般社団法人 電力土木技術協会様の許可を頂いて水力発電所データベースより転載しております。(一部は現地案内板、銘板及び事業者様パンフレット等の資料より)
ダム諸元
上部貯水池
- 名称
- 黒田(くろだ)ダム
- 歴史
- 昭和 5(1930)年 6月:矢作水力により建設事務所開設
- 昭和 7(1932)年 1月:矢作水力によりダム着工
- 昭和 8(1933)年 7月:ダム完工
- 昭和 9(1934)年 5月:矢作水力黒田発電所運用開始
- 昭和 9(1934)年11月:ダム竣工
- 昭和51(1976)年 4月:中部電力により奥矢作水力建設事務所開設
- 昭和51(1976)年11月:中部電力により嵩上げ工事着工
- 昭和53(1978)年 8月:嵩上げ工事完工
- 昭和53(1978)年 9月:嵩上げ工事竣工
- 昭和53(1978)年 9月:湛水開始
- 昭和55(1980)年 9月:中部電力奥矢作第一、第二発電所運用開始
- 種類
- 越流型重力式コンクリートダム
- 大きさ
- 旧ダム 堤高:35.0m、堤頂長:157.0m、堤体積: 40,700立方メートル
- 新ダム 堤高:45.2m、堤頂長:332.0m、堤体積:145,000立方メートル
- 容量
- 旧ダム総貯水量: 4,528,000立方メートル
- 新ダム総貯水量:11,050,000立方メートル
- 新ダム有効貯水量: 9,913,000立方メートル
- 標高
- 新ダム堤頂標高:870.000m
- 新ダム常時満水位標高:868.000m
- 旧ダム常時満水位標高:857.500m
- 新ダム低水位標高:846.000m
- 基礎標高:824.800m
- 水門設備等(新ダム)
- 洪水吐(クレストゲート):テンターゲート×2門
- 河川維持水用バルブ:1門
本データは現地案内板、銘板及び事業者様パンフレット等の資料より転載しております。
中間調整池
- 名称
- 富永(とみなが)ダム
- 歴史
- 昭和48(1973)年:着手
- 昭和55(1980)年:竣工
- 種類
- 自然越流型重力式コンクリートダム
- 大きさ
- 堤高:32.50m、堤頂長:337m、堤体積:91,000立方メートル
- 容量
- 総貯水容量:1,051,000立方メートル
- 有効貯水容量: 998,000立方メートル
- 面積
- 湛水面積:0.11平方キロメートル
本データは一般財団法人 日本ダム協会様の許可を頂いてダム便覧より転載しております。
下部調整池
- 名称
- 矢作(やはぎ)ダム[国土交通省中部地方整備局管轄]
- 歴史
- 昭和34(1959)年4月:予備調査開始
- 昭和37(1962)年 :実施計画調査
- 昭和40(1965)年4月:工事事務所発足
- 昭和41(1966)年6月:着工
- 昭和41(1966)年7月:用地補償交渉調印
- 昭和43(1968)年6月:コンクリート打設開始
- 昭和45(1970)年3月:一次湛水
- 昭和46(1971)年3月:竣工
- 種類
- 越流型放物線アーチ式コンクリートダム
- 大きさ
- 堤高:100m、堤頂長:323.1m、堤体積:256,400立方メートル
- 堤頂幅:5m、下部堤体幅:20m
- 容量
- 総貯水容量:80,000,000立方メートル
- 有効貯水容量:65,000,000立方メートル
- 利水容量:50,000,000立方メートル(有効貯水容量の内)
- 洪水調節容量:15,000,000立方メートル(有効貯水容量の内)
- 標高
- 常時満水位標高:298m
- 夏期制限水位標高:292m
- 面積
- 流域面積:504.5平方キロメートル
- 湛水面積: 2.7平方キロメートル
- 水門設備等
- 非常用洪水吐(クレストゲート):テンターゲート 高6.5m×幅10.5m×4門
- 常用洪水吐(コンジットゲート):高圧スライドゲート 高4m×幅4m×3門
本データは現地案内板、銘板及び事業者様パンフレット等の資料より転載しております。
矢作ダムの様子は矢作第一発電所のページに掲載してあります。
フォトギャラリー

上部貯水池となる黒田ダム
元々は黒田発電所(一般水力)の貯水池として作られましたが
揚水式発電所の上部貯水池とするためかさ上げして貯水容量を約2倍にしています。

黒田ダム湖の様子
画像右手に取水塔が見えます。

黒田ダム下流の様子
黒田発電所は下流に取水堰を設けてそこから取水しています。

黒田ダムをダム下から望む

第一発電所建屋
奥矢作揚水発電館という展示館が併設されています。(現在は閉鎖しています)
画像左上に少し写っているのは放流側のサージタンクです。
(2004-08-07画像追加)
中間調整池の富永ダム上流側
堤体が両岸で曲がっている所がなんとなく有峰ダムっぽいです。
有効貯水容量99万8千立方メートルを目一杯使うと最大出力時で71分間運転できますが
実際は第一、第二発電所は連係して動作するので大幅な水位の変動もなさそうです。
(2004-08-07画像追加)
富永ダム堤体下流側の様子
越流させることはまずないと思われる越流設備です。
(2004-08-07画像追加)
富永調整池南側の様子
画像中央付近に見える円筒形の塔が黒田ダム〜奥矢作第一発電所間に設けられているサージタンクです。
奥矢作第一発電所は画像中央左よりの鉄塔向こう側の山の下にあり、
画像中央のコンクリート護岸部の下にある水路に接続されています。
(2004-08-07画像追加)
富永調整池北側の様子
画像左手は富永ダム堤体、その右にあるコンクリート護岸の下に
奥矢作第二発電所への水路が接続されています。

第二発電所
地下式なので入り口のみです。
右手に下部貯水池の矢作ダム湖が見えます。

第二発電所屋外変電設備
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2019-02-09所有者情報詳細追加
2014-06-21発電所諸元詳細追加
2008-09-24発電所諸元詳細追加整理
2004-08-07画像追加、構成変更
2004-04-10初掲載
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