所在地:岐阜県大野郡白川村牧
交通:長良川鉄道 北濃駅より約38km
取水先の御母衣ダム建設の際、水没予定だった荘川桜を地元の方々及び電源開発の方々の努力で湖畔に移植した話で有名です。
本データは一般社団法人 電力土木技術協会様の許可を頂いて水力発電所データベースより転載しております。(一部は現地案内板、銘板及び事業者様パンフレット等の資料より)
本データは一般財団法人 日本ダム協会様の許可を頂いてダム便覧より転載しております。(一部は現地案内板、銘板及び事業者様パンフレット等の資料より)
ダムウォーキング 御母衣ダム(YouTubeへ移動します)
2010年6月に電源開発様の御厚意により御母衣発電所、御母衣ダムを見学させて頂きました。
ご案内頂いた電源開発様、見学会の開催にあたり調整を行って頂いた方々、どうもありがとうございました。
(2010-06-20画像追加)
発電機
地下式発電所です。
落差を最大限活用する為に地中深くに設置されています。
水車及び放水路をダム直下よりも標高の低い位置に設定してその分の落差も利用しており、ダム直下で放流するよりも更に落差を得ることが出来るためにダム水路式となっています。
導水路でも放水路でも水路で落差を稼ぐ事には変わりないという訳です。
立軸単輪単流渦巻フランシス水車
直径約4m、重量33トン
昭和36年1月より昭和55年までの19年間使用
累計総発生電力量約5310000MWH
(約53億1千万キロワット時)
(2006-05撮影)
MIBOROダムサイドパーク(御母衣ダム近くに在る電源開発様の展示施設)の駐車場に水車ランナが展示してあります。
右側が下面になります。
(2010-06-20画像追加)
発電所へと向かうケーブルカー
母線トンネルを有効活用しています。
(2010-06-20画像追加)
密閉母線
この中に導体が1相ずつ入っており、気中(大気により)絶縁されています。
非常に大きい電流を送る場合に、一般的な絶縁電線では太くなりすぎて不都合なため使用されます。
相分離母線(IPB)の祖とでも言うべき物で構造も大体同じです。
母線導体支持部の点検清掃が出来るように点検窓が沢山設けられています。
(2010-06-20画像追加)
主変圧器
主変圧器右側に3本立ち上がってる密閉母線が発電機から延びており、ここで16.5kVから275kVへと昇圧、後方に写っている屋外開閉所を通り消費地へと送電されます。
日立製作所製の年季が入った変圧器です(現在は別の変圧器に替わっています。2020-01-27情報追加)
(2010-06-20画像追加)
再びダム監査廊、昇降保安具を着けて立坑の梯子を降ります。
(2010-06-20画像追加)
梯子を降りて監査廊を進みます。
乾燥している為か50年前のコンクリートにも拘らず表面は滑らかです。
(2010-06-20画像追加)
監査廊の先にはハウエルバンガーバルブが在りました。
諸事情により開かずのバルブになっているそうです(勿論メンテナンスは定期的に行っているので動かす事は出来ます)
(2010-06-20画像追加)
ハウエルバンガーバルブ機械室に空気弁が設置されていました。
(超広角レンズで見下ろし気味に撮影しているので上が強調されています)
エジプト辺りの遺跡からの出土品の様な機械設備らしからぬ形状をしています。
(2010-06-20画像追加)
御母衣ダム直下から堤体を撮影しました。
肉眼で見た勾配に近くなるように撮影しています。
(2002-02撮影)
雪の御母衣ダムと屋外変電設備
地下式発電所のため屋外開閉設備のみが姿を見せています。
放水口もずっと下流にあるためあまり水力発電所らしくないです。
所内用として最大出力1400kWの水車が別途設けられており、水力エネルギーを余すことなく活用しています。
(2010-06-20画像追加)
御母衣ダム直下の様子
画像中央の穴がハウエルバンガーバルブからの出口、画像右手のカーブしている部分が第二洪水吐水路(シュート)、その少し左下が第一洪水吐水路(トンネル)の出口です。
(2010-06-20画像追加)
第二洪水吐水路スキージャンプ
河川の中央へと水が飛ぶように片側をカーブさせています。
(2010-06-20画像追加)
第二洪水吐水路下部
向こうから水では無くレーシングカーでも来そうなバンクの凄さです。
(2006-05撮影)
第二洪水吐水路を天端より
全てのスケールが大きいため、画像の上では洪水吐もあまり大きく感じませんが、現地では相当な大きさに感じます。
(2006-05撮影)
第二洪水吐上部の様子
右側は越流堤になっています。
(2006-05撮影)
御母衣ダム天端より下流を望む
画像左側1/3の真ん中辺りに御母衣ダム展示館「MIBOROダムサイドパーク」が在り、中では色々な展示が行われています。
また、当館正面に御母衣ダムを眺められるテラスが設けられています。(冬期は休館)
(2006-05撮影)
自由越流堤及びドラムゲート
自由越流堤にドラムゲートの組み合わせです。
越流堤の向こうに写っているのが取水塔、画像右側に写っているのが第一洪水吐水門でトンネルで堤体下まで抜けています。
夜雀さんより自流越流堤のゲートはドラムゲートとの情報を頂きました。
未確認情報ですが、もしかすると日本初の可能性があるとの事です。
どうもありがとうございます(2010-03-29情報修正)
(2006-05撮影)
ダム天端
途中までは徒歩にて見学できます。
朝とは言え、標高が高い上に風も強かったので5月にしては結構寒かったです。
(2006-05撮影)
ダム堤体上流側と取水塔の様子
画像左端が第一洪水吐水門、岸から離れているのが取水塔です。
(2010-06-20画像差替)
早朝のダム湖と網場
(2010-06-20画像差替)
移植された光輪寺の荘川桜
樹齢約400年のアズマヒガンザクラだそうです。
蕾が膨らんできた頃の撮影です。
(2010-06-20画像差替)
移植された照蓮寺の荘川桜
こちらも同じく樹齢約400年のアズマヒガンザクラだそうです。
有名な桜だけあって開花の時期はかなり混みます。