中部電力株式会社 薄川第一発電所

所在地:長野県松本市入山辺
交通:JR中央本線 松本駅より約7km

発電所諸元

歴史(途中は抜けている可能性が有ります。?は未確認)
所有:松本電燈株式会社[運開]−不明−中部電力株式会社[現在]
明治32(1899)年12月  :運用開始(出力60kW)
明治33(1900)年12月  :水車発電機増設(出力120kW)
明治41(1908)年 4月  :水車発電機取替(出力150kW)
大正 9(1920)年 7月  :水車発電機取替(出力370kW)
昭和26(1951)年 5月1日:電気事業再編成令により所有者変更(中部電力)
昭和31(1956)年12月  :省力化
平成 6(1994)年12月  :水車取替(出力390kW)
発電の区分
種別:一般水力
発電形式(落差を得る方法):水路式
発電方式(水の利用方法):流込み式
出力
認可最大出力:390kW
  常時出力:270kW
水量
最大使用水量:1.156立方メートル毎秒
落差
有効落差:43.03m
設備
水車:横軸単輪単流フランシス水車 出力415kW×1台
発電機:横軸回転界磁型三相交流同期発電機×1台
導水路:総延長1349.24m、主要導水路 幅0.94〜1.80m×高1.02〜1.75m、延長1038.45m
導水路:亘長1637.56m×1条(現地案内板)
上部水槽:縦28.86m×横1.14〜3.63m×高1.38〜2.75m
水圧鉄管:内径960〜711mm、板厚4.5〜6mm、延長206.67m×1条
入口弁:スルースバルブ
放水路:幅2.38〜2.46m×高1.47〜4.89m、延長13.1m
標高
取水位標高:757.74m
放水位標高:703.59m
面積
流域面積:53.4平方キロメートル
河川
取水:薄川、薄川第二発電所
放水:薄川

本データは一般社団法人 電力土木技術協会様の許可を頂いて水力発電所データベースより転載しております。(一部は現地案内板、銘板及び事業者様パンフレット等の資料より)

案内板、記念碑等

百周年記念碑

燈火不熄
東獄渓流水勢確
回輪發電勝天工
風吹燈火終無熄
百歳連延著大功

賀薄川第一發電所百周年
平成己卯孟秋 詩書

中部電力株式會社
社長 太田宏次

現地案内板に説明がありました。(改行は適宜調整)
「太田偕風」は百周年記念当時の中部電力社長で在られた太田宏次氏の雅号です。

「燈火不熄」(とうかはきえず)の詩碑に寄せて
太田偕風

漢文部分は重複するため省略

「東嶽の渓流 水勢雄なり
輪を回し電を發すれば 天工に勝る
風吹けど 燈火の終に熄える無し
百歳 連延として大功を著わす」

東の山嶽地帯から流れ出る渓流は、水量も豊富で、流れの勢いも強い。
その水を使って発電機を回し、電気を作るということは神技以上の事のように思われる。
この電気で灯す燈火は、風が吹いてもついに消(熄)えることがない。(と当時の人は感嘆した。)
当発電所はもはや百年も運転を継続し、世の中のために大変役立っている。」

「信州松本の電気事業の発祥は、当時の最新技術を採り入れた薄川第一発電所の建設に始まる。
爾来、電気事業には多くの試練があり、経営上困難なこともあったが、
ここに無事、百周年を迎えることができた。そしてこの間、電気事業は
経済大国となった我が国の発展のために大変な功績を残した。」

平成十一年十二月


松本平電気発祥の地記念碑

(改行は適宜調整)

薄川第一発電所

ここ松本平
電気発祥の地

昭和五十六年十一月
松本市長 和合正治書

薄川第一発電所は明治三十二年十二月に発電を開始し、このとき初めて松本平に電気の燈がともりました。
当時の人々の「水から燈が出るわけがない」という驚きが目に見えるようです。
当社創立三十周年により記念碑を設置いたしました。
なお記念碑の土台石は薄川第一水力発電所建設当時の基礎石を使用したものです。

中部電力株式会社 長野支店 松本電力所


フォトギャラリー



2018-10-28所有者情報詳細追加
2015-06-01発電所諸元詳細追加
2008-09-24発電所諸元詳細追加整理
2008-06-15初掲載(2007-11撮影)
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