下野麻紡織会社 発電所 跡

正確な発電所名は未確認

所在地:栃木県鹿沼市 御成橋町、下武子町、府中本町 界隈
交通:JR日光線 鹿沼駅より約1〜3km

特記事項

関東地方で最も古い水力発電所です。

発電所諸元

歴史
所有:下野麻紡織会社[運開]−下野製麻株式会社(下野製麻紡績)−日本製麻株式会社−帝国製麻株式会社−帝国繊維株式会社−帝国製麻株式会社(分割)−帝国繊維株式会社(再合併)[廃止時点での所有は不明]
明治23(1890)年 3月   :竣工
明治23(1890)年 4月   :運用開始
明治26(1893)年 7月   :社名変更(下野製麻)
明治36(1903)年 7月   :合併により所有者変更(日本製麻)
明治40(1907)年 7月26日:合併により所有者変更(帝国製麻)
昭和16(1941)年      :合併により社名変更(帝国繊維)
昭和25(1950)年      :分割により社名変更(帝国製麻)
昭和34(1959)年11月   :合併により社名変更(帝国繊維)
発電の区分
種別:廃止(一般水力)
発電形式(落差を得る方法):水路式
発電方式(水の利用方法):流込み式
出力
合計最大水車出力:155馬力(116.25kW)
設備
水車:最大出力90馬力×1台(英国製)
   最大出力65馬力×1台(米国製)
河川
取水:行川、大谷川
放水:黒川

所有者については帝国繊維株式会社様ウェブサイト(http://www.teisen.co.jp/)を参考にさせて頂いております。

所有者については公益財団法人渋沢栄一記念財団様ウェブサイト(https://www.shibusawa.or.jp/)を参考にさせて頂いております。

資料、情報等

現在、工場は帝国繊維株式会社鹿沼工場として存在していますが、発電所の詳しい跡地の所在は不明です。

実現こそしませんでしたが一般供給も計画されていたようで
もし実現されていれば日本初の事業用水力発電所になっていたでしょう。
1888(明治21)年7月に宮城紡績で5kWの発電開始してから2年足らず後に
約100kWもの大出力で発電を開始したことは当時としては凄かった事と思います。

ちなみに下野麻紡織会社は国内初の民間紡織会社でその後
合併等を行い帝国繊維株式会社と社名を変更して現在に至ります。
また、国産初の消防用ホースの製造を行った会社でもあります。

本発電所跡の探索に当たり、帝国繊維様の御厚意により
「帝國繊維株式会社30年史」及び「鹿沼郷土史散歩(柳田芳男氏著)」より
貴重な情報を教えて頂きました。この場を借りて厚くお礼申し上げます。

なお、この件に関してはこのページに記載されていることが全てですので
帝国繊維様へのお問い合わせは御遠慮くださるようお願いいたします。
(あくまでも私個人のお願いです)

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2018-04-30所有者情報詳細追加
2003-02-10初掲載
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