所在地:富山県黒部市宇奈月温泉
交通:黒部峡谷鉄道 欅平駅より約12km
堤高日本一で、ダム建設の苦労が映画「黒部の太陽」にもなった黒部ダムから取水しており、「クロヨン」の名で知られている日本一有名な水力発電所です。
日本最大のペルトン水車が使用されています。
IEEE(IトリプルE:電気電子学会)のIEEEマイルストーン賞(電気、電子に関する歴史的偉業に対して贈られる賞)を日本の電力業界として初めて受賞しました。
本データは一般社団法人 電力土木技術協会様の許可を頂いて水力発電所データベースより転載しております。(一部は現地案内板、銘板及び事業者様パンフレット等の資料より)
本データは一般財団法人 日本ダム協会様の許可を頂いてダム便覧より転載しております。(一部は現地案内板、銘板及び事業者様パンフレット等の資料より)
発電所建屋
幅22m、高33m、奥行117mあります。
景観保護と積雪対策のため、変電設備と共に岩盤をくり抜いた中にあります。
発電機の上部に同架されている励磁機
画像は4号機です。
4号機の水車と発電機をつなぐシャフト
出力の割に太いような気がします。
ペルトン水車ランナ
6射ペルトン水車ですがランナの形は単射の物と変わりません(厳密には最適化されています)
補修用の予備機ですが、富士電機様がメンテナンスを行っているそうです。(2005-06-21 修正)
重量が12トンとフランシス水車のランナよりも出力に比して軽いのではないでしょうか?
メンテナンス用のクレーン(ホイスト)
昭和34(1959)年、石川島播磨重工(IHI)製造、主フック135トン、副フック30トン
角を丸めてある造りがなかなかです。
インクラインのトンネル
昭和32(1957)年6月:竣工、積載量25トン
延長815m、標高差456m、傾斜34度(67.5%)
大町側より黒四発電所へ機材を運ぶ際に使用。
黒部ダム
黒四発電所の貯水用として造られました。
言うまでも無く日本一有名なダムであり、日本一の堤高を誇ります。
ダム堤体のアーチ部分両外にある直線状の部分がウイングダムです。
洪水吐の様子
ゲートは無く、自然越流となります。
左岸側のケーブルクレーン基礎
この山の上に立山ロープウェイの黒部駅があります。
右岸側のケーブルクレーン基礎
後方の山(赤沢岳、鳴沢岳)と相まって相当な迫力があります。
後方の山(山頂はもう少し奥です)の直下が正に破砕帯突破の苦闘の現場です。
黒部ダム天端より下流を望む
ここより、日電歩道にて白竜峡、下廊下、十字峡、半月峡、S字峡を経て仙人谷まで行くことが出来ます。
(仙人谷より同じく関西電力様が整備している水平歩道が欅平まで延びています)
関西電力様が毎年整備していますが環境が苛酷なため秋のわずかな期間しか通行できません。
日電歩道の名称は予備調査を行った日本電力によりこのルートが開削された事に由来します。
下流に見える黒部の山々
南峰、黒部別山、北峰の山塊のようです。
黒部ダム堤体上流側
手前には木々が流れ着いていますが関西電力様によって資源としても利用されています。
黒部湖の様子
雲に隠れていますが奥に鷲羽岳、赤牛岳がそびえています。
また、黒部湖には遊覧船「ガルベ」が就航しています。
取水設備の様子
表面取水設備で水温の高い表層の水を取水しています。(2005-06-21 修正)