関西電力株式会社 新柳河原発電所
関西電力株式会社 柳河原発電所 跡

所在地:富山県黒部市宇奈月町音澤
交通:富山地方鉄道 宇奈月温泉駅より約2km(対岸まで)

新柳河原発電所諸元

歴史
所有:関西電力株式会社[運開]−関西電力株式会社[現在]
平成2(1990)年    :工事着手
平成5(1993)年4月1日:運用開始
発電の区分
種別:一般水力
発電形式(落差を得る方法):水路式
発電方式(水の利用方法):調整池式
出力
認可最大出力:41200kW
  常時出力:12300kW
水量
最大使用水量:50.92立方メートル毎秒
落差
有効落差:93.20m
設備
水車:立軸フランシス水車 出力42300kW×1台
発電機:立軸三相交流同期発電機×1台
導水路:総延長9657.0m、主要導水路 口径5.15m、延長7756.0m
上部水槽:横13.64〜3.40m×高4.5〜12.84m
水圧鉄管:内径3400〜2800mm、板厚11〜21mm、延長275.21m×1条
放水路:幅9.70m×高3.60m、総延長15.9m
標高
取水位標高:343.00m
放水位標高:240.00m
面積
流域面積:579.6平方キロメートル
河川
取水:黒部川[出し平ダム]、黒薙川[二見ダム(取水堰)]、森石沢
放水:黒部川、愛本発電所

本データは一般社団法人 電力土木技術協会様の許可を頂いて水力発電所データベースより転載しております。(一部は現地案内板、銘板及び事業者様パンフレット等の資料より)

柳河原発電所諸元

歴史
所有:日本電力株式会社[運開]−日本発送電株式会社−関西電力株式会社[廃止]
大正 5(1916)年   :高峰譲吉博士らが日米合同のアルミニウム精錬事業のため黒部川電源開発計画を立てる。
大正 6(1917)年   :逓信省の技師であった山田胖(ゆたか)氏が黒薙まで現地調査に当たる。
大正 7(1918)年   :高峰譲吉博士らが三井鉱山から水利出願権を譲り受ける。
大正 8(1919)年   :東洋アルミナム(株)設立。日本電力(株)設立。(初代社長:山岡順太郎氏、雅号:独楽荘主人)計画を立てる。
大正 9(1920)年   :東洋アルミナム(株)に水利用の認可が下り、宇奈月に建設基地を開設する。
大正10(1921)年   :東洋アルミナム(株)が地元と協力し黒部鉄道(株)を設立する。
大正11(1922)年末  :日本電力(株)が東洋アルミナム(株)の水利権を譲り受ける。
大正12(1923)年   :三日市から宇奈月まで鉄道が開通する。(黒薙温泉から木管による引湯に成功し、翌13年春、宇奈月温泉開湯する)
大正13(1924)年   :日本電力(株)により発電所建設工事着工する。
大正14(1925)年   :宇奈月から猫又間のトロッコ軌道が難工事の末開通する。
昭和 2(1927)年11月:大洪水や大雪崩などに見舞われながらも発電所が一部完成し運用を開始する。
昭和 3(1928)年   :日本電力(株)が東洋アルミナム(株)を吸収統合する。
昭和 3(1928)年   :黒薙支水路が完成、出力は50700kWとなり当時としてはわが国第一の出力を誇る発電所として誕生した。
昭和12(1937)年   :最大認可出力54000kWに増加。
昭和14(1939)年   :日本発送電(株)が設立され、国策として発電、送電設備が1社に統合される。
昭和16(1941)年   :配電統制令が発せられ、全国が9配電会社に統合される。
昭和16(1941)年   :日本発送電(株)に継承。
昭和26(1951)年   :森石渓流取水により常時出力20700kWから21000kWに増加。
昭和26(1951)年   :関西電力(株)に継承。
昭和37(1962)年   :手動運転から自動運転(1人制御)に改造。
昭和38(1963)年   :黒部川第二発電所放水路と猫又取水口沈砂池がサイフォンによって連結される。
昭和41(1966)年   :自動応水運転機能を取り付ける。
昭和44(1969)年 8月:黒部水害発生、全滅に近い被害を受ける。
昭和44(1969)年12月:昼夜兼行の突貫作業の末、復旧する。
昭和45(1970)年   :監視断続運転を開始。
昭和46(1971)年   :新愛本制御所からの遠隔制御方式となる。
昭和60(1985)年   :猫又ダムを廃止、出し平取水口を造る。
平成 4(1992)年 9月:柳河原発電所運用停止(10月の情報も有)
平成 5(1993)年 6月:柳河原発電所撤去
発電の区分
種別:廃止(一般水力)
発電形式(落差を得る方法):水路式
発電方式(水の利用方法):流込み式
出力
認可最大出力:54000kW
昭和 2(1927)年11月:不明(一部運用開始)
昭和 3(1928)年   :50700kW
昭和12(1937)年   :54000kW
  常時出力:21000kW
昭和12(1937)年頃? :20700kW
昭和26(1951)年   :21000kW
累積総発生電力量:20200000MWH(202億キロワット時、65年間)
水量
最大使用水量:50.92立方メートル毎秒
落差
有効落差:124.576m
設備
水車:立軸単輪単流渦巻フランシス水車 最大出力20500kW×3台
 回転数360rpm、スイス エッシャーウィス(Escher Wyss Co.)製造
発電機:立軸回転界磁閉鎖風胴換気型 三相交流同期発電機 容量20000kVA×3台
 周波数60Hz、米 ウェスティングハウス(Westinghouse Electric and Manufacturing Co.)製造
水車及び発電機:総合設備利用率67パーセント
 1号機:累積運転時間456600時間、起動回数1496回
 2号機:累積運転時間443400時間、起動回数2268回
 3号機:累積運転時間444500時間、起動回数2728回
水圧鉄管:3条
入口弁:斜軸ロータリーバルブ 口径170cm×3台
発電所建屋本館:清水組(現、清水建設)施工
河川
取水:黒部川[猫又ダム、黒部川第二発電所、出し平ダム]、黒薙川[二見ダム]、森石沢
放水:黒部川

本データは現地案内板、銘板及び事業者様パンフレット等の資料より転載しております。

ダム諸元

出し平ダム

名称
出し平(だしだいら)ダム
歴史
昭和55(1980)年:着手
昭和60(1985)年:竣工
種類
越流型直線重力式コンクリートダム
大きさ
堤高:76.70m、堤頂長:136.00m、堤体積:203,000立方メートル
容量
 総貯水容量:9,010,000立方メートル
有効貯水容量:1,657,000立方メートル
標高
満水位標高:343.000m
面積
流域面積:461.2 平方キロメートル
湛水面積: 0.35平方キロメートル
水門設備等
洪水吐(クレストゲート):テンターゲート×3門
排砂門:2門
河川維持水放流用バルブ:1門

本データは一般財団法人 日本ダム協会様の許可を頂いてダム便覧より転載しております。(一部は現地案内板、銘板及び事業者様パンフレット等の資料より)

猫又ダム

名称
猫又(ねこまた)ダム
歴史
昭和 2(1927)年頃:完成
昭和60(1985)年 :廃止
種類
取水堰

本データは現地案内板、銘板及び事業者様パンフレット等の資料より転載しております。

二見ダム

名称
二見(ふたみ)ダム
種類
取水堰

フォトギャラリー



2018-11-10所有者情報詳細追加
2010-08-29発電所諸元詳細追加
2008-12-07画像、発電所諸元追加(2005-05、2005-07、2008-05撮影)
2008-09-24発電所諸元詳細追加整理
2005-07-04初掲載
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