所在地:広島県庄原市西城町熊野
交通:JR芸備線、木次線 備後落合駅より約5km
本データは、全国小水力利用推進協議会様の許可を頂いて小水力発電データベースより転載しています。(一部は現地案内板、銘板及び事業者様パンフレット等の資料より)
一部データについては、利用規約に基づいて国土交通省様の一級河川における水力発電施設諸元一覧(http://www.mlit.go.jp/river/toukei_chousa/kasen/jiten/suiryoku/index.html)より転載しています。
現地記念碑より(敬称略、別所発電所水圧鉄管脇に建之)
(異体字や略字等、一部の文字は置き換えてあります。また、改行はそのままです。)
正面の別所、明賀は並べて記載されています。
──正面── 別所、明賀発電所建設記念碑 織田史郎書 ──背面── 昭和二十七年十一月広島市織田史郎氏の設計指導に依り建設計画を樹て昭和二 十八年一月臨時総会に於て満場一致承認を得本事業施行を決定する組合長田盛 薫氏自ら陣頭に立ち敷地の了解建設認可並に融資調達及中國電力株式会社との 売電契約に奔走して漸く昭和二十九年五月着工に到る工事中幾多の障害ありし も常務理事吉本睦一氏工事建設委員長となり役職員一体之れに当り努力の結果 明賀発電所は昭和三十年七月別所発電所は仝年十一月竣工し通産局の検査合格 後発電を開始し昭和三十一年三月二十八日落成式を行ふ本事業完成に当り地元 別所田鋤明賀の地主並に織田先生県庁政府関係各位のご協力を感謝する 明賀発電所 水路延長 七三〇米 有効落差一四.〇〇米 出力 八三キロ 別所発電所 水路延長二二九〇米 有効落差三八.八二米 出力二一三キロ 総工事費 金五千五百万円 内訳 金三十九万円 県費補助 金千三百三十三万円 自己資金 金四千百二十八万円 農林中央金庫借入金 土木工事請負者 広島市日本電力技術株式会社 機械設備請負者 広島市イームル工業株式会社 西城町農業協同組合 石匠 永津博雄 田渕善久 ──右側面── 昭和三十三年五月建之 工事建設委員 吉本睦一 田原隆義 片川淳三 福本 昇 上本雅之 郷力一人 碑石敷地寄付者 坂本 聰 ──左側面── 建設当時 組合長理事 田盛 薫 専務理事 瀬尾 茂 常務理事 吉本睦一 仝 伊藤義治 理事 宮崎純朗 仝 田原隆義 仝 福本 昇 仝 郷力一人 仝 片川淳三 仝 伊藤夫 仝 山田千明 代表理事 岡田義郎 監事 丸山徳之 仝 上本雅之 参事 吉村勝郎
補足1:仝は「同」の記号(昔良く使用されていた記号で、現在だと「々」「〃」に該当します)、
お名前の「薫」は草かんむりの横が繋がっておらず「十十」と分離している字、「吉」は上が「士」では無く「土」の字です。
補足2:総工事費の5500万円(当時)ですが、恐らく取水設備及び水路関連は灌漑用の物をそのまま流用しており、上部水槽、水圧鉄管、発電所建屋及び設備のみでの金額と思われます。
(2015-12撮影)
発電所建屋を下流より撮影しました。
発電所名の別所は当地の字(あざ)の名前です。
(2015-12撮影)
発電所建屋を上流より撮影しました。
画像右端中段付近より水圧鉄管が下りてきています。
(2015-12撮影)
水圧鉄管中腹を横切る道路から発電所建屋方向を撮影しました。
(2015-12撮影)
一つ上の画像と同じ水圧鉄管中腹を横切る道路から水圧鉄管上部方向を撮影しました。
水圧鉄管の隣には別所発電所及び明賀発電所の建設を記念した立派な碑が建てられています。
(2015-12撮影)
取水堰の様子です。
両岸から取水を行っていますが、手前、右岸側からの取水が発電所を通っています。
また、此処からは見えませんが、画像左外の少し上流に明賀発電所が在ります。