東北電力株式会社 鳴子発電所
所在地:宮城県大崎市鳴子温泉末沢西
交通:JR陸羽東線(奥の細道湯けむりライン) 鳴子温泉駅より約1.5km
特記事項
日本で初めて(恐らく世界初)横置サージタンクが設けられました。
取水先の鳴子ダムは日本人のみの手により建設された初のアーチダムです。
また、日本で初めて楕円形デフレクターが設けられました。
発電所諸元
- 歴史
- 所有:東北電力株式会社[運開]−東北電力株式会社[現在]
- 昭和32(1957)年4月:運用開始
- 平成15(2003)年3月:出力増加?(18700kW)
- 発電の区分
- 種別:一般水力
- 発電形式(落差を得る方法):ダム水路式
- 発電方式(水の利用方法):貯水池式
- 出力
- 認可最大出力:18700kW(増加前18000kW)
- 常時出力: 4600kW
- 年間発生電力量:約86255MWH(8625万5千キロワット時、増加前データ)
- 水量
- 最大使用水量:21.00立方メートル毎秒
- 落差
- 有効落差:105.16m
- 設備
- 水車:立軸フランシス水車 出力22000kW×1台
- 発電機:立軸三相交流同期発電機×1台
- 導水路:総延長939.1.4m、主要導水路 圧力トンネル 幅2.79m×高3.30m、延長939.1m
- 調圧水槽:制水孔式横置サージタンク 口径6.00m×高84.79m
- 水圧鉄管:内径2900〜2200mm、板厚9〜28mm、延長139.18m×1条
- 入口弁:バイプレーンバルブ(複葉弁)
- 放水路:幅4.86m×高3.83m、総延長169.4m
- 標高
- 取水位標高:254.00m
- 放水位標高:144.05m
- 面積
- 流域面積:210.1平方キロメートル
- 河川
- 取水:江合川[鳴子ダム]
- 放水:江合川
本データは一般社団法人 電力土木技術協会様の許可を頂いて水力発電所データベースより転載しております。(一部は現地案内板、銘板及び事業者様パンフレット等の資料より)
ダム諸元
- 名称
- 鳴子(なるこ)ダム[国土交通省東北地方整備局管轄]
- 歴史
- 昭和26(1951)年:着手
- 昭和32(1957)年:完成
- 昭和33(1958)年:竣工
- 種類
- 自然越流型アーチ式コンクリートダム
- 大きさ
- 堤高:94.5m、堤頂長:215.0m、堤体積:180,000立方メートル
- 下部堤体幅:28.000m
- 容量
- 総貯水容量:50,000,000立方メートル
- 有効貯水容量:35,000,000立方メートル
- 洪水調節容量:19,000,000立方メートル(有効貯水容量の内)
- 標高
- 堤頂標高:259.500m
- 異常洪水位標高:257.0 m
- 計画洪水位標高:255.0 m(サーチャージ)
- 非常用洪水吐越流頂標高:254.000m(自然越流頂)
- 常時満水位標高:254.000m
- 最低水位標高:231.000m
- 坂見堰最低取水位標高:225 m
- 低水位放水管呑口中心標高:210.000m(ハウエルバンガーバルブ)
- デフレクター頂標高:180.200m
- 減勢工床標高:177.000m(デフレクター下流)
- 基礎標高:165.000m
- 面積
- 集水面積:210.1 平方キロメートル
- 湛水面積: 2.10平方キロメートル
- 灌漑面積:約10,000ヘクタール
- 水門設備等
- 非常用洪水吐:自然越流頂 純径間8m×11径間
- 常用洪水吐(堤体外):トンネル型洪水吐×1箇所
- 坂見堰取水設備:表面取水設備×1箇所
- 低水位放水管:ハウエルバンガーバルブ×1門
- 流量
- 計画高水流量:1600立方メートル毎秒
- 洪水調節流量: 700立方メートル毎秒
- 計画放流量: 900立方メートル毎秒
本データは一般財団法人 日本ダム協会様の許可を頂いてダム便覧より転載しております。(一部は現地案内板、銘板及び事業者様パンフレット等の資料より)
フォトギャラリー
(2013-04撮影)
発電所と周辺の様子
画像中央が発電所、鳴子温泉のほど近くに在ります。
画像正面奥の山向こうに取水先となる鳴子ダムが在ります。
(2013-04撮影)
少し離れた場所から発電所全景を望む
水圧鉄管上部から更に上方へと延びる横置サージタンクが存在感有ります。
(2013-04撮影)
横置サージタンクのアップ
左下のコンクリート部分に鳴子ダムからの圧力導水路が接続されています。
サージタンク途中は太い水圧鉄管そのものですが、最上部はサージに因る水位の駈け上がりに対して、管路長を抑えつつ溢水を防ぐため上へと曲がっています。
(2013-04撮影)
至近より発電所を望む
地理的条件でしょうか、水圧鉄管とサージタンクは一直線とはなっていません。
(2013-04撮影)
江合川右岸より発電所と放水路の様子
(2013-04撮影)
鳴子ダム堤体下流側の様子
ダム直下に設けられている弧状の出っ張りがデフレクターです。
(2013-04撮影)
鳴子ダム下流方向を望む
現地に設けられている建設譜に拠ると、特記事項以外の特徴として、堤体外洪水吐は建設当時国内最大であったとの事です。
(2013-04撮影)
鳴子ダム堤体上流側の様子
画像左下の建屋が、堤体外洪水吐の取水口です。
(2013-04撮影)
鳴子ダム湖を望む
画像右端中段付近の構造物が発電所の取水口です。
(2013-04撮影)
発電所取水設備をアップで撮影しました。
トップページ>都道府県別水力発電所ギャラリー>宮城県
トップページ>水系別水力発電所ギャラリー>北上川水系
トップページ>ダム、堰別水力発電所ギャラリー>宮城県のダム、堰
2018-04-09所有者情報詳細追加
2014-08-31初掲載(2013-04撮影)
Copyright "suiryoku.com". All rights reserved. 連絡先及び注意事項