関西電力株式会社 奥多々良木発電所
所在地:兵庫県朝来市多々良木
交通:JR播但線 新井駅より約8km
特記事項
現在、日本最大出力の水力発電所です。
(東京電力神流川発電所の発電機(47万kW)が5台以上運用開始するまでの間)
(世界最大の揚水式発電所はアメリカに在りました。2022-10-10訂正)
上部貯水池が瀬戸内海へと注ぐ市川水系、下部貯水池が日本海へと注ぐ円山川水系です。
発電所諸元
- 歴史
- 所有:関西電力株式会社[運開]−関西電力株式会社[現在]
- 昭和49(1974)年6月:1号機運用開始
- 昭和49(1974)年7月:2号機運用開始
- 昭和50(1975)年4月:4号機運用開始
- 昭和50(1975)年6月:3号機運用開始
- 平成10(1998)年4月:6号機運用開始
- 平成10(1998)年6月:5号機運用開始
- 発電の区分
- 種別:揚水式水力
- 発電形式(落差を得る方法):ダム式
- 発電方式(水の利用方法):純揚水式
- 揚水運転周期:日周期又は週周期
- 出力
- 認可最大出力:1932000kW
- 水量
- 最大使用水量:594.00立方メートル毎秒
- 最大揚水量:485.00立方メートル毎秒
- 落差
- 有効落差(1〜2号機):383.40m
- (3〜4号機):383.30m
- (5〜6号機):387.50m
- 設備
- 水車:立軸フランシスポンプ水車 出力310000kW×4台、370000kW×2台
- 発電機:立軸回転界磁型三相交流同期発電電動機 容量320000kVA×4台、370000kVA×2台
- 主変圧器(1〜4号機):1次18kV/2次550kV 容量640000kVA×2台
- (5〜6号機):1次18kV/2次550kV 容量800000kVA×1台
- 導水路(1〜2号機):圧力トンネル 口径6.30m、延長608.8m(665.7m取水口含)
- (3〜4号機):圧力トンネル 口径6.30m、延長622.0m(679.9m取水口含)
- (5〜6号機):圧力トンネル 延長617.9m(取水口含)
- 調圧水槽(1〜2号機):水室式サージタンク 口径8.00m×高84.26m
- (3〜4号機):水室式サージタンク 口径8.00m×高70.46m
- (5〜6号機):不明
- 水圧鉄管:内径4900〜600mm(条管含)、板厚18〜54mm、延長645.46m(1〜2、3〜4号機)及び701.2m(5〜6号機)、3条
- 分岐管:球分岐×3箇所
- 入口弁:ロータリーバルブ
- 放水路(1〜2号機):圧力トンネル 口径6.30m、総延長2448.3m(2605.9m放水口含)
- (3〜4号機):圧力トンネル 口径6.30m、総延長2451.5m(2608.9m放水口含)
- (5〜6号機):圧力トンネル 口径6.50m、総延長2389.7m(2637.4m放水口含)
- 標高
- 取水位標高:615.50m
- 放水位標高:199.50m
- 面積
- 流域面積: 5.2平方キロメートル(上部貯水池)
- 流域面積:13.4平方キロメートル(下部貯水池)
- 河川
- 発電時取水(上部貯水池):市川[黒川ダム]
- 発電時放水(下部貯水池):多々良木川[多々良木ダム]
- 揚水時取水(下部貯水池):多々良木川[多々良木ダム]
- 揚水時放水(上部貯水池):市川[黒川ダム]
本データは一般社団法人 電力土木技術協会様の許可を頂いて水力発電所データベースより転載しております。(一部は現地案内板、銘板及び事業者様パンフレット等の資料より)
ダム諸元
上部貯水池
- 名称
- 黒川(くろかわ)ダム
- 歴史
- 昭和45(1970)年:着手
- 昭和49(1974)年:竣工
- 種類
- 傾斜土質遮水壁型ロックフィルダム
- 大きさ
- 堤高:98.00m、堤頂長:325.00m、堤体積:3,623,000立方メートル
- 堤頂幅:11.00m、下部堤体幅:425m
- 容量
- 総貯水容量:33,390,000立方メートル
- 有効貯水容量:21,360,000立方メートル
- 標高
- 満水位標高:615.5m
- 低水位標高:590.0m
- 面積
- 流域面積:5.2 平方キロメートル
- 湛水面積:1.09平方キロメートル
- 水門設備等
- 洪水吐(クレストゲート):テンターゲート×1門
本データは一般財団法人 日本ダム協会様の許可を頂いてダム便覧より転載しております。(一部は現地案内板、銘板及び事業者様パンフレット等の資料より)
下部貯水池
- 名称
- 多々良木(たたらぎ)ダム
- 歴史
- 昭和45(1970)年:着手
- 昭和49(1974)年:竣工
- 種類
- アスファルトフェイシング(表面遮水壁型)ロックフィルダム
- 大きさ
- 堤高:64.50m、堤頂長:278.00m、堤体積:1,462,000立方メートル
- 堤頂幅:10.00m、下部堤体幅:238m
- 容量
- 総貯水容量:19,440,000立方メートル
- 有効貯水容量:17,380,000立方メートル
- 標高
- 満水位標高:228.0m
- 低水位標高:199.5m
- 面積
- 流域面積:13.4 平方キロメートル
- 湛水面積: 1.05平方キロメートル
- 水門設備等
- 洪水吐(クレストゲート):テンターゲート 純径間6.0m×純高6.80m×重量16.2トン×2門
本データは一般財団法人 日本ダム協会様の許可を頂いてダム便覧より転載しております。(一部は現地案内板、銘板及び事業者様パンフレット等の資料より)
フォトギャラリー
下部貯水池
(2012-12撮影)
地下式発電所につき、屋外変電設備しか見えないため、貯水池のみの見学となりました。
展示館は在りますが予約が必要で土日祝日及び12月29日〜1月4日は休館との事です。
画像は下部貯水池となる多々良木ダムです。
(2012-12撮影)
多々良木ダム天端です。
(2012-12撮影)
多々良木ダム天端より下流を撮影しました。
ダム直下にはあさご芸術の森美術館が在ります(人の様に見えるのは展示されている美術作品です)
(2012-12撮影)
多々良木ダム堤体上流側、アスファルトフェイシングダムですので黒々としています。
(2012-12撮影)
多々良木ダム天端よりダム湖を撮影しました。
画像中央少し上寄りに見えるのが1〜4号機の放水口です。5〜6号機の放水口は少し左側に在りますが地上に設備は出ていない様です。
また、発電所は画像左端より少し外側の奥に在ります。
上部貯水池
(2012-12撮影)
上部貯水池となる黒川ダムを下流より撮影しました。
(2012-12撮影)
黒川ダム洪水吐水路の最下部にはコンジットが設けられています。
恐らく、黒川の水を黒川ダムへと流し込まずにそのまま下流へとバイパスする為の水路と思われます。
(2012-12撮影)
黒川ダム天端の様子です。
(2012-12撮影)
黒川ダム右岸側天端付近より堤体下流側を撮影しました。
(2012-12撮影)
黒川ダム天端より下流を撮影しました。
(2012-12撮影)
黒川ダム堤体上流側です。
(2012-12撮影)
黒川ダム天端よりダム湖を撮影しました。
最大出力150kWの風力発電機が設けられています。
トップページ>都道府県別水力発電所ギャラリー>兵庫県
トップページ>水系別水力発電所ギャラリー>円山川水系
トップページ>ダム、堰別水力発電所ギャラリー>兵庫県のダム、堰
2022-10-10世界最大の揚水式発電情報訂正削除
2019-02-11所有者情報詳細追加
2013-12-15初掲載(2012-12撮影)
Copyright "suiryoku.com". All rights reserved. 連絡先及び注意事項