中国電力株式会社 上斉原(上斎原、上齋原)発電所
所在地:岡山県苫田郡鏡野町上齋原
交通:JR姫新線 院庄駅より約31km、JR因美線 用瀬駅より約32km
発電所諸元
- 歴史(途中は抜けている可能性が有ります。?は未確認)
- 所有:中国合同電氣株式会社[運開]−山陽配電株式会社−日本発送電株式会社−中国電力株式会社[現在]
- 昭和 5(1930)年7月 :運用開始
- 昭和14(1939)年1月1日?:配電統制令により所有者変更(日本発送電)
- 昭和17(1942)年4月 ?:配電統制令により所有者変更(日本発送電、第二次統合)
- 昭和26(1951)年5月1日:電気事業再編成令により所有者変更(中国電力)
- 発電の区分
- 種別:一般水力
- 発電形式(落差を得る方法):水路式
- 発電方式(水の利用方法):流込み式
- 出力
- 認可最大出力:2700kW
- 常時出力:1080kW
- 水量
- 最大使用水量:4.953立方メートル毎秒
- 落差
- 有効落差:71.52m
- 設備
- 水車:横軸単輪単流渦巻フランシス水車×4台(2連構成) 総出力3440kW
- 発電機:横軸三相交流同期発電機×2台
- 導水路:総延長2843.4m、主要導水路 幅2.24m×高2.19m、延長1899.8m
- 上部水槽:縦12.12m×横57.30m×高5.31m
- 水圧鉄管:内径1575〜800mm、板厚8〜14mm、延長259.40m×1条
- 分岐管:Y分岐
- 入口弁:スルースバルブ
- 放水路:幅5.00m×高3.10m、総延長27.3m
- 標高
- 取水位標高:569.49m
- 放水位標高:493.21m
- 面積
- 流域面積:58.87平方キロメートル
- 河川
- 取水:吉井川、平作原発電所
- 放水:吉井川、奥津発電所
本データは一般社団法人 電力土木技術協会様の許可を頂いて水力発電所データベースより転載しております。(一部は現地案内板、銘板及び事業者様パンフレット等の資料より)
文化財情報
敷地外及び見学可能な場所から見られない場合でも、絶対に立入禁止の場所へは入らないでください。
国指定登録有形文化財(建造物)
- 登録番号:33−0140、名称:上斎原発電所吉井川取水堰堤、年代:昭和5(1930)年
- 平作原発電所本館の西方を流れる吉井川を横断する取水堰堤。河床と両岸に露出する岩盤をいかして,堤長30m,堤高2.6mの規模で築かれた重力式コンクリート造堰堤で,表面は石積とする。右岸には勾配6割で築いた魚道と6門からなる制水門が揃って残る。
- 登録番号:33−0141、名称:上斎原発電所会流池、年代:昭和5(1930)年
- 吉井川取水堰堤の右岸に位置し,制水門より取り入れた水と平作原発電所からの放水を合流し,流速を低減して沈砂を行う。ほぼ櫛形平面の鉄筋コンクリート造構造物で,川と水路の境に越流堤を配し,越流堤の頂部に,橋脚を密に並べた約45m長の管理橋を設ける。
- 登録番号:33−0142、名称:上斎原発電所赤和瀬川取水堰堤、年代:昭和5(1930)年
- 吉井川取水堰堤より約1.5km西方,天王川水路へ合流する赤和瀬川水路の上流に位置する。岩盤上に築かれた堤長12m,堤高2.3mの重力式コンクリート造堰堤で,表面は花崗岩の谷積とする。左岸の取水部に塵芥除去用スクリーンの設置施設をもつ。
- 登録番号:33−0143、名称:上斎原発電所池河川取水堰堤、年代:昭和5(1930)年
- 天王川水路へ合流する池河川水路の上流に位置する。堤長12m,堤高3.1m規模の重力式コンクリート造堰堤で,下流法勾配1割1分,表面谷積とし,堤体左岸寄りにアーチ形の排砂口を穿つ。施工時の排水の便も考慮され,急勾配の岩盤斜面の頂部に築かれる。
- 登録番号:33−0144、名称:上斎原発電所池河川水路沈砂池、年代:昭和5(1930)年
- 池河川取水堰堤の約40m下流に位置する。面積78u規模の側壁練積の構造物で,山側の東側壁に沿って鉄筋コンクリート造のスラブを張り出し,周辺からの土砂の流入を防ぐ。底版は西側に向けて下り勾配をつけ,西側壁の排砂門から土砂を排出するつくり。
- 登録番号:33−0145、名称:上斎原発電所天王川水路沈砂池、年代:昭和5(1930)年
- 赤和瀬川取水堰堤の約240m下流に位置する。天王川水路を流れる発電用水の沈砂を行う。西側に築かれた越流堤から余水を流し、越流堤の南端部には排水門を設ける。東側壁に沿って長さ20mのスラブを張り出し,周辺土砂の流入を防ぐ。
- 登録番号:33−0146、名称:上斎原発電所水槽、年代:昭和5(1930)年
- 会流池より約2.8km下流に位置する。幹線水路の末端部にあたり,本館に流入する発電用水の流下水量調節を行う。曲線状の開渠に,沈砂機能を有するほぼ三角形平面の池を連続するつくりで,池の南側に越流堤,南側壁中央には排砂門を設ける。
- 登録番号:33−0147、名称:上斎原発電所本館、年代:昭和5(1930)年
- 水槽より約250m下流に位置する。桁行16m,梁間14mの発電機室に,事務室や休憩室等を張り出す鉄筋コンクリート造平屋建の発電所本館で,四周に縦長窓を配す。小屋組にライズを抑えたプラットトラスを用い,天井の高い作業空間を確保する。
- 登録番号:33−0148、名称:上斎原発電所鉄管路擁壁及び本館擁壁、年代:昭和5(1930)年
- 本館と水槽を結ぶ鉄管路両脇の直線状の擁壁と,本館の西側及び北側の敷地を区画する擁壁からなり,いずれも石積とする。平地の少ない山間部に施設を建設するために必要な構造物で,延長90mと長大であるが,今日まで往時の姿を良好に留める。
本データについては、利用規約に基づいて文化庁様、国指定文化財等データベースより転載しています。
フォトギャラリー
(2014-09撮影)
発電所建屋です。
(2014-09撮影)
発電所建屋と周辺の様子です。
(2014-09撮影)
発電所建屋と水圧鉄管です。
簡単な案内板が設けられており見学出来るように窓も設けられていますが、チェーンが掛けられていたため念の為見ていません。
(2014-09撮影)
画像中央の少し左下が発電所の放水口です。
画像左半分を占めている遊水部分は奥津発電所の取水設備(沈砂池)、その左側が吉井川です。
(2014-09撮影)
取水設備上流側の様子です。
平作原発電所のすぐ下流に在ります。
画像中央少し左側の水が流れ込んでいる部分の右側が取水堰となります(少し石積みが見えます)
(2014-09撮影)
取水設備下流側、一つ上の画像の右半分及び外側の様子です。
画像右端の水門から発電所へと導水されています。
(2014-09撮影)
平作原発電所の放水口側から取水設備を撮影しました。
画像中央奥の水門から導水されています。
吉井川からの取水分は沈砂池を経由して水門へ、平作原発電所の放水路は水門のすぐ近くまで直接延びています。
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2020-10-18所有者情報詳細追加
2015-06-29初掲載(2014-09撮影)
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